「覚えたつもり」を防ぐ暗記術とは?白紙に書き出して洗い出す勉強法
「覚えたつもり」を防ぐには、教科書を読んだあとに白紙へ思い出して書き出し、書けなかった部分を洗い出すのが有効とされています。読むだけでは理解した気分になりやすいためです。書き出しで抜けが見えれば、次に復習すべき場所がはっきりします。
この記事の要点
- 読むだけの勉強は「わかった気」になりやすい
- 白紙に書き出すと、覚えていない部分が目に見える
- 抜けた所だけを見直すと、復習の時間を減らせる
「覚えたつもり」とは何?
「覚えたつもり」とは、教科書やノートを読んで内容が頭に入った気がするのに、いざ問題を解くと出てこない状態です。
この話題は、高校生新聞が「教科書を読む→白紙に書き出して洗い出し」という暗記術として取り上げています。詳しい内容は元記事をご覧ください(出典は末尾)。
ここでは、その考え方を一般的な学習の知識とあわせて整理します。
なぜこうなるのでしょうか。読んでいる間は、文字が目の前にあります。見覚えがあるので「知っている」と感じます。ただ、見て思い出せることと、何も見ずに思い出せることは別物です。
なぜ今、この暗記術が注目されているの?
定期テストや入試では、答えを自分で引き出す力が問われます。選択肢のない記述式では特にそうです。
一方、学習の場面では、マーカーを引く、ノートをきれいにまとめるといった「インプット中心」の勉強が多くなりがちです。
そこで、思い出す作業そのものを練習にする方法が改めて注目されています。心理学では、思い出す練習が記憶の定着に役立つという研究が知られています。これは「検索練習」などと呼ばれます。ただし効果の大きさは条件によって変わります。
白紙に書き出す暗記術のやり方は?
基本の流れは次のとおりです。手順は一般的な形で、元記事の細部とは異なる場合があります。
- 教科書の範囲を読む(例:1節分)
- 本を閉じる
- 白紙に、覚えていることを思いつくまま書く
- 教科書と見比べ、書けなかった所に印をつける
- 印をつけた所だけを読み直す
- 日をあけて、もう一度白紙に書く
ポイントは、きれいに書こうとしないことです。単語の羅列でも、図でも構いません。目的は「何が抜けているか」を知ることです。
ほかの勉強法と何が違う?
よくある勉強法と比べると、違いがわかりやすくなります。
| 勉強法 | 特徴 | 「覚えたつもり」への強さ |
|---|---|---|
| 読み返す | 手軽で時間が少ない | 弱い。見覚えを理解と取り違えやすい |
| マーカーを引く | 重要箇所が目立つ | 弱い。作業で満足しやすい |
| 白紙に書き出す | 抜けが目に見える | 強い。自分の弱点を発見できる |
| 問題集を解く | 出題形式に慣れる | 強い。ただし範囲は問題に依存 |
書き出しは、ほかの方法と組み合わせても使えます。たとえば、問題集で間違えた単元を白紙で整理し直す使い方です。
続けるコツはある?
続けるには、負担を軽くするのが近道です。
- 1回の範囲を狭くする(教科書の見開き1〜2ページなど)
- 時間を区切る(5〜10分)
- 裏紙やコピー用紙を使い、気軽に書く
- 書けなかった数を数えず、「見つかった抜け」を成果と考える
最初はほとんど書けないかもしれません。それは失敗ではなく、弱点が見つかったということです。
デメリットや向いていない人・うまくいかないケースは?
便利な方法ですが、万能ではありません。
- 時間がかかる:読むだけより手間がかかります。試験直前に全範囲へ使うのは難しい場合があります。
- 最初の理解が浅いと進まない:内容をまだ理解していない段階では、書き出せません。まず授業や解説で理解する必要があります。
- 暗記以外には工夫が必要:数学の解法や英作文など、手順や応用が問われる科目では、書き出しだけでは足りません。問題演習が欠かせません。
- 心が折れやすい:書けない量に落ち込み、やめてしまう人もいます。
こうした場合は、範囲を小さくする、先に理解を固めるなどの調整が役立ちます。
よくある質問
Q. 「覚えたつもり」になるのはなぜ?
A. 教科書を読むと、見覚えがあるため「知っている」と感じやすいからです。何も見ずに思い出せるかどうかは、別に確かめる必要があります。
Q. 白紙に書き出す暗記術はどの科目に向いている?
A. 歴史の流れ、理科の用語や仕組み、英単語など、覚える要素が多い科目に向いています。数学などは問題演習との併用が基本です。
Q. 1回にどのくらい書けばいい?
A. 教科書の1〜2ページ分、5〜10分程度から始めるのが目安です。範囲が広すぎると続きません。
Q. 書けなかった部分はどうすればいい?
A. 教科書で確認し、その部分だけを読み直します。そのあと、少し時間をおいて、もう一度白紙に書いてみます。
Q. 書き出しはノートとスマホのどちらがいい?
A. 手書きでもスマホのメモでも、思い出して書くことが大切です。図を描きたいときは、紙のほうが自由度が高いです。
Q. 復習はいつ行えばいい?
A. 当日、翌日、1週間後など、間隔をあけるのが一般的です。学習研究では、間隔をあけた復習が定着に役立つとされています。
出典・参照リンク
- 高校生新聞「『覚えたつもり』にならない暗記術 教科書を読む→白紙に書き出して洗い出し」:https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/16614
※本記事では、出典のない数値は使用していません。検索練習や間隔をあけた復習に関する説明は、一般的な学習研究の知見にもとづく概要です。
次に取る行動
今日の勉強の終わりに、教科書を1ページ閉じてみてください。白紙に思い出せることを書き、書けなかった所に印をつけます。その印が、明日の復習の出発点になります。
※本記事は公開情報をもとに整理したものです。最新情報は公式サイト等でご確認ください。
関連記事
- 日本の運動会が外国出身の保護者に好かれる理由とは?文化の違いを整理
- ノジマオンライン約700万人分の情報流出とは?今すぐ確認したい対策
- 電力系統マップとは?送電網を地図で見て停電や再エネの仕組みを学ぶ方法

