豊かな人生を掴んだり、成功するには何が必要だと思うだろうか。
私は、「人格」だと思う。そう断言できるのは『7つの習慣』を読んだからに他ならない。
「7つの習慣」とは
- パラダイムシフトと原則の重要性
- 私的成功を収めるために大切な人格
- 公的成功を収めるために大切な人格
を形作る7つの習慣によって、自分の内面を改善し、人生において成功を勝ち取るアプローチのことだ。
小手先の技術ではない本質的な「人生を好転させる方法」はここにある。
人生の本質が見える本である『7つの習慣』の概要あらすじ
結論から言うと「7つの習慣」とは、「人格主義」である。
人生の成功や幸せの中心に人格を据えることで、本質的な利益が手に入る。
実際に読んでみて、人間関係や仕事や恋愛、自己実現に至るまで全ての領域で人格主義を発揮し成功を収めることができると感じされるほどの説得力がある。
この本が伝えようとしていることは詰まるところ以下の3つだ。
- パラダイムシフトと原則の重要性
- 私的成功を収めるために大切な人格
- 公的成功を収めるために大切な人格
一つ一つはそれほど難しいものではないが、日々、様々な場面で活かすことができるためバタフライ・エフェクト(風が吹けば桶屋が儲かる)ように効いてくる。
パラダイムとは、「ものの見方」のことであり、パラダイムシフトとは、ものの見方が変わること、詰まるところの「アハ体験」だ。
「7つの習慣」では、原則を中心に据え、人格を土台に、インサイド・アウトのアプローチによって個人の成長や効果的な人間関係を構築していこうという考え方のことだ。
インサイド・アウトとは、自分自身の内面から始めることである。自分という一番身近な変えられるところから外側の環境を変えていくというアプローチだ。
また、P/PCバランスという考え方も紹介しておきたい。Pというのは得られる成果のことだ。PCというのは成果を出すための能力のことだ。これらのバランスとは、成果と成果を出すための能力開発のバランスということである。
これらが「7つの習慣」の中心的な概念であり、ここを理解し実践できたら7つの習慣を実践できているといっても過言ではない。つまり、インサイド・アウトでP/PCバランスの取れた生活をするようにパラダイムシフトすることが人生の成功にとって重大なことなのである。
これら原則に加えて、実践すべき7つの習慣がある。
- 私的成功(主体的である,終わりを描くことから始める,最優先事項を優先する)
- 公的成功(WIN-WINを考える,まず理解に徹しそして理解される,シナジーを創り出す)
- 再新再生(刃を研ぐ)
まず、私的成功を目指そう。自らの土台を築く習慣なしで公的成功は存在し得ない。
次に、公的成功を目指そう。これもインサイド・アウトで自分の内面から良い人間関係を構築する。
最後に、個人のPCを高めよう。私的成功や公的成功を達成することで、成果は最大化されるだろう。しかしながら、PCの方を軽視すると、P(成果)は底をついてしまう。常に再生することでいつまでも成果を出し続けることができる。
詳しく語る前に、筆者の紹介をしておきたい。
筆者の紹介
筆者の名前は、スティーブン・R・コヴィーだ。
自分の運命を自分で切り拓くための奥深いアドバイスをわかりやすく教えることに生涯を捧げ、『タイム』誌が選ぶ世界で最も影響力のあるアメリカ人25人の一人に選ばれた。
著書『7つの習慣』は全世界で累計4000万部を超え、20世紀に最も影響を与えたビジネス書の1位に輝いている。
フランクリン・コヴィー社の共同設立者でもある。
それでは、具体的な習慣を見ていこう。
私的成功
私的成功は、第1,第2,第3の習慣によってもたらされる。
第1の習慣とは、「主体的である」という習慣だ。言い換えるとするならば、自らの影響の輪の中で最大限努力をするということである。
人間は本来、主体的な生物であるから、刺激と反応には選択の自由がある。ある刺激を受けた時に、どう受け取るかは自分次第ということだ。その選択を放棄した人間はしばしば反応的になる。それはつまり、結果や過程の不具合を環境や他人という自らの影響の輪の外に求めるということだ。
効果的な人間は常に主体的である。
第2の習慣とは、「終わりを描くことから始める」という習慣だ。何かを始める時、何かを進める時、その物事の最終目的地を決めるということだ。人生に置き換えるならば、人生の終わり方を描くことであり、それは自らの脚本を描くことに他ならない。このプロジェクトを終えた時どうあれたらベストだろうか。人生を終える時、どのような状況で深い眠りにつきたいだろうか。
効果的な人間は常に終わりを描くことから始める。
第3の習慣とは、「最優先事項を優先する」という習慣だ。最優先事項とは、何か。それは、重要だが緊急ではないことだ。多くの人がSNSなどの重要でも緊急でもないことに時間を取られている。そうでない人も重要で緊急な仕事に時間を取られている。
しかしながら、本当に重要なものは重要だが緊急でないことだ。それは、人生を考え直すことであったり、本当に気の合う友人とのひと時だったりする。これはPCを高めることだ。多くの人がP(成果)を出すことに躍起になっているが豊かな人間関係を築いたり、スキルを高めたり、人生の方向性を見直すといったPC(成果の種)を育てることでいつしか大きな成果に繋がる。
効果的な人間は常に最優先事項を優先する。
第1~3の習慣を身につけた人間は、それまでの「依存状態」から、一人の人間として「自立」する。
公的成功
依存から脱却し、自立した人間は次に公的成功を目指す。
公的成功は第4,第5,第6の習慣によってもたらされる。
第4の習慣とは、「Win-Winを考える」という習慣である。Win-Winな人間関係を作るということである。信頼口座を増やし、お互いの心の内をさらけ出した時に真の成功があるのだ。
Win-Winな関係を築くには「思いやり」と「勇気」を高く持つ必要がある。つまり、高い人格の元にしか成立しないのだ。時に優しく受け入れ、時に相手のことを思って叱ることも必要である。
効果的な人間は常にWin-Winを考える。
第5の習慣とは、「まず理解に徹し、そして理解される」という習慣である。ほとんどの人は自分の話を聞いてもらおうとするが、まずは耳を傾け、傾聴する。これはコミュニケーションのパラダイムシフトである。
高い人格を持って相手のことを理解し、相手の目線に立って共感することが重要である。理解されるのその後で良い。
効果的な人間は常にまず理解に徹し、そして理解される。
第6の習慣とは、「シナジーを創り出す」という習慣である。白か黒ではなく、双方がWin-Winとなる第3の案を考えることだ。
自分と異なった人に対しても違いを尊重し、相手の考えを認め。理解しようとすることが大切だ。
効果的な人間は常にシナジーを創り出す。
第1~6の習慣を身につけた人間は、「自立」した状態から強固な「相互依存」関係を獲得する。
再新再生
最後の習慣は、個人のPC(成果を生み出す能力)を高めることである。
第7の習慣は、「刃を研ぐ」習慣だ。肉体、精神、知性、社会・情緒の4つの側面の刃を研ぎ、再新再生するための習慣である。
効果的な人間は常に刃を研ぐ。
学びと感想
衝撃的だった。今までうまくいかなかったことの要因が著書には全て書かれていたのだ。それぞれの習慣の逆を行っている時、決まったように失敗していた。
それぞれの習慣は相互に絡み合うように存在している。私的成功無しで公的成功があり得ないことやインサイド・アウトという原則から派生している考え方が複数あることからも明白である。
これは、1の習慣から順に高めていくべきことであると同時に、7つの習慣全てを同時に底上げすることも可能であることを示している。
7つの習慣は、「自分の人生に責任を持ち、自ら自由を手放さないこと」を教えてくれた。
我思う故に我があるのであり、自らの人生を自由だと思うからそこに自由があるのだと思う。
まとめ
「7つの習慣」とは、
- パラダイムシフトと原則の重要性
- 私的成功を収めるために大切な人格
- 公的成功を収めるために大切な人格
を意識する習慣である。
また、その具体的な行動は、
- 私的成功(主体的である,終わりを描くことから始める,最優先事項を優先する)
- 公的成功(WIN-WINを考える,まず理解に徹しそして理解される,シナジーを創り出す)
- 再新再生(刃を研ぐ)
といったものだった。
はっと自らの行動を見直すような内容だったに違いない。人生を豊かに、成功を手にするためにも私的成功から目指してみてはいかがだろうか。
さらに深い理解を目指す方は著書をぜひ読んでみてもらいたい。